独学のすゝめ 〜塾に行かずに東大へ〜

できるだけお金をかけずに東京大学を目指す受験生を支援するブログです。もちろん、他大学を目指す方も歓迎です。主に勉強方法について、気が向いたら問題解説もやります。

君は本当に独学でいいのか!? 〜独学のメリット・デメリット〜

受験生の多くが塾に通います。

塾に行けば、仮にもプロの授業を受けることができるのは事実です。

そして、一人で勉強するよりも講師から習った方が理解度は上がるのも確か。

 

きっと、独学を試みる人なら、誰もが一度は思うはずです。

自分は、本当に塾に行かなくていいのか……と。

この記事では、独学のメリット・デメリットについて述べます。

なお、塾は基本的に集団指導を想定しているので、個別指導の場合は少し違う部分もあります。

 

 

 

 

1. 独学のメリット・デメリット

独学というのは、塾に行かずに、参考書などを使って自分で勉強することです。

使えるものは何でも利用するというのは、独学だろうが塾に行こうが当てはまるスタンスなので、特に勉強方法に制限はありません。

特に学校の教師などは積極的に利用しましょう。

そんな独学のメリット(=塾のデメリット)がこちら!

 

独学のメリット

①お金がかからない

独学のメリットと言ったら、何よりもまずこれです。

塾に通った場合、年間で50万円程度、高いところだと100万円以上かかることになります。

 

しかし、独学ならタダです!

家庭の事情で塾代が払えずに独学となることもありますが、お金があったとしても、高額な塾代を払わずに済むのは大きな魅力です。

 

 

②時間の自由がきく

これも独学だからこそのメリットですね。

塾に通った場合、毎週決まった時間に授業を受けなければなりません。

「今日は気がのらないから勉強しない」なんてことはできないのです

やりたいことがあったり、他の教科の勉強がしたい場合でも、塾だと時間の融通が利きません

また、学校や家から塾の校舎が遠い場合、移動時間もかかります

 

一方、独学の場合、いつでも好きな時間に勉強できます。

「夕方は観たい番組があるから、夕食後に勉強しよう」といった柔軟な対応ができるのです。

さらに、学校や図書館、カフェや自宅など、場所は自由です。移動時間だって必要ありません。

 

③好きな進度で勉強が進められる

塾の場合、まずコマ毎に科目が決まっています

「今日は英語の気分じゃないから数学」なんてことはできません。

さらに、カリキュラムも決まっています

理解が追いついていなくても無慈悲に授業は進んでいくし、既に十分理解できているところでも長々と解説をします。

 

一方、独学の場合、いつどの科目を勉強しようが自由です。

英語の気分じゃない日は、数学でもなんでも好きな科目を勉強できます。

そして、学習進度も自分の理解度に合わせられます

イマイチ理解できていない部分はいくらでも時間をかけられるし、十分理解できている部分はサクッと終わらせられます。

 

 

④なんか格好良い

これ、意外と大事です!

同級生のほとんどが塾ですし詰め状態になっている時間に、自分はスタバでフラペチーノ片手に優雅に勉強できます。これだけでもう圧倒的な優越感を味わえます。

それに、「オレ、塾行かないで東大受かったぜ!」って言えるのは、なんとなく誇らしい気持ちになります。

ただし、実際に言うとウザい奴になってしまうのでやめましょう。

 

 

以上、①から④まで独学のメリットを紹介しました。

次は、独学のデメリット(=塾のメリット)です。

 

独学のデメリット

①誰にでもできる訳ではない

最大の問題がこれです。

独学は、誰にでもできる訳ではありません!*1

参考書を読んでも一人で理解できないようであれば、勉強として成立しないからです。

独学するためには、既にある程度の学力があり、人並み以上の理解力を持っていることが要求されます。

いわゆる「地頭の良さ」みたいなものがあった方がいいですね。

 

②モチベの維持が難しい

塾に行けば、周囲に自分と同じようなレベルの受験生がいます。ライバルの存在はやる気に繋がるものです。

一方で、独学は基本的に一人です。自分でモチベを保たなければなりません。

そして、途中でやる気が失せた場合でも、塾のように宿題が出たりして強制的に勉強させられる訳ではありません。

下手をしたら、そのまま勉強をしなくなって地獄の底へまっしぐらです。

このように、独学にはリスクがあります。

 

③学習効率が下がる

一人で参考書を読むより、塾で講師に習った方が理解度が上がります

また、独学の場合、勉強計画を自分で立てなければなりません。無計画に勉強すると、抜けが多くなりがちです。

そして、必要なことをできているか、余計なことをやっていないか、自分で判断しなければなりません。

塾はプロがカリキュラムを組んでくれますが、独学の場合は全て自分でこなさなければならないので、当然作業量は増えます。よほど慣れていない限り、無駄な部分も出てきて、学習効率が下がってしまうのです。

 

④出会いがない

世の中には、塾に出会いを求めている人がいるそうです。

そういう点では、独学だと出会いの場が減るかもしれません。

 

以上、①から④まで独学のデメリットを見てきました。

ついでに、先に述べた独学のメリットについても、塾推進派からの反論を加えておきましょう。 

①お金がかからない

→最近は低額のサービスも色々ある。

 大手塾でも、特待生制度を使えれば費用はほとんどかからない。

②時間の自由がきく

→ビデオ形式の授業など、オンライン授業なら時間も自由。

 また、個別指導や家庭教師にすれば時間は調整できる。

③好きな進度で勉強が進められる

→個別指導や家庭教師を選べばよい。

④なんか格好良い

→ただの自己満足じゃん。

 

2. 結局どうすればいいのか

ここまで独学のメリット、デメリットを見てきました。

それでは、結局どうするのが良いのでしょうか。

 

人それぞれ向き不向きはありますし、「こっちが良い」と言い切ることはできません。

それでも1つ断言できることは、「塾に行った方が安全である」ということです。

独学は、博打のようなものです。

上手く志望校に合格すれば、数十万円の塾代を払う必要はありません。しかし、もし浪人することになった場合、結局予備校に通うと100万近く払うことになります。

 

こうした事情を踏まえた上で、基本的にはお金があるなら塾に行った方が良いというのが個人的な意見です。

 

 

 

 

3. それでも独学を目指すあなたに

本ブログは独学者を応援するブログではありますが、独学を積極的に推奨するつもりはありません。

それでも独学を選ぶ人々に、メッセージを送っておきます。

 

家庭の事情や地理的な問題で塾に行けない人へ

そうした環境の中でも勉強しようとする姿勢は大変素晴らしいものです。

頑張ってください!全力で応援します!

 

塾には行けるけれども敢えて独学を選ぶ人へ

塾に行けるなら、それは恵まれた環境です。本当なら、余計な意地を張らずに塾に行きましょう、とでも言いたいところです。

しかし、独学を選ぶその気持ちは理解できます。

一つだけ言っておきたいのは、ヤバいと思ったら迷わずに塾に行くこと

これができない人間は、素直に塾に行くべきです。「漸く決心がついた時にはもう手遅れ」なんてこともあり得ます。

 

 

 

それでは、良い独学ライフを!

*1:正確に言うと、独学自体は誰にでもできます。ただ、受験で合格できるほどの学力をきちんと身に付けるためには、一定の条件が必要です。